この記事では、30日(日)に東京競馬場で行われる、
天皇賞・秋(G1)
このレースの予想に関する情報をお届けしていきます。
内容としては、全頭評価と最終追い切り高評価馬、最終的な予想印から買い方まで全てお届けします。
※全頭評価とは、出走予定馬1頭1頭の得意な条件や特徴を短評としてまとめたものです
ぜひ最後までご覧ください。
全頭評価
・アブレイズ
2走前は初めてのマイルG1で追走に手間取りながらも良い脚を使えていた。
そして前走でも先行して、一度はオッと思わせる脚を使えていたことから、今年に入ってさらに成長している印象。速い脚を使えるのは一瞬で、あとは持続的に伸ばすタイプなため、どちらかというと、東京2000mよりは1800mの方が合っている。
間隔も詰まっていて、厳しいと思うが初来日のマーカンドJの手腕に期待。
・イクイノックス
これまで皐月賞とダービーの2戦はミドルペースを差して2着と好走しているが、新馬戦・東スポ杯共にスローペースから強い勝ち方をしていて、本質はスローペースからの瞬発力勝負にありそう。
事実、皐月賞では4コーナーから直線で一気に抜け出す瞬発力を見せており、スローペースからの瞬発力勝負の方がよりその切れを活かせそう。持続力勝負では、最後に差されてしまうことが多くなる。
・カデナ
後方一手、使える上がりが決まっており、位置取りも後ろなため、好走出来る展開は限られている。前がある程度止まるような持続力が問われる流れが良さそう。
また序盤の折り合いにも課題はあるので、その点も含めてペースは流れた方が良いでしょう。
・カラテ
過去最高の上がり3ハロンタイムは前走新潟での33.3秒。この時は、レースの上がりも33.8秒だったから、特筆速いものではありませんでした。その他は軒並み、34秒台であり、キレが求められるレースよりは、しぶとい持久力を求められるレースが向いている。
マイルではG1で力及ばずでしたが、2000mで改めて持続力を活かした競馬がしたい。斤量58キロも馬格があるし、すでに勝利経験がある。前走もトップハンデを背負ってのものだった。何よりマイルで培った追走力に魅力あり。雨は降っても問題ないでしょう。
・シャフリヤール
ダービー馬であり、毎日杯ではレコードを出していることから、瞬発力タイプのようにも思えるが、実際はレース上がりに対して同じくらいの上がりで勝てるようなレースで強いタイプ。
つまりスパッと切れる末脚というよりはある程度長く脚を使えるタイプ。堅実な末脚と言えるでしょう。勝ったレースを見ても2400mの方が合っていそうだし、目標はこの後のJCでしょう。ちなみに、重馬場や荒れ馬場は苦手です。
・ジオグリフ
ダービーは位置取りなどうまくかみ合わず、距離も少し長かった。逆に全てかみ合った皐月賞では勝利を収めました。スタートを決めて、ある程度前目で競馬をしたいところ。
切れる脚というよりは持続的な末脚が武器。タイムに関しても、高速馬場よりはある程度時計は掛かる方が良い。またベストは小回りコースなので、中山など小回り内回りコースではプラス。
道中掛かる面を見せることもあるので、前走よりも距離が短くなるのはプラスに働くでしょう。また忘れてはいけないのが、もともとスミヨンJを乗せようとしていたこと。勝負を賭けるなら、距離的にもここか。
・ジャックドール
これまで逃げて連勝してきたが、前走は番手に控えながらも差し切り勝利。逃げなくても結果を出せたことは好材料。基本的な勝ちパターンは、スローで前半入って、後半800mから仕掛けて長く脚を使っていくこと。5着と負けた大阪杯は前半から早くなり過ぎた。
今回もパンサラッサがいて早くなりそうだが、控えることが出来る今、自分のペースで自分の競馬が出来そう。
・ダノンベルーガ
新馬戦や共同通信杯で見せたように、ラスト3ハロン戦で瞬発力勝負が得意。もちろんハーツクライ産駒だし、まだまだ成長の余地もある。
ただし、逆にいえば向いているとは言えないレース、状態で春の二冠を好走していることは素質の表れ。一夏を越してどれだけ成長出来ているか楽しみな一頭。
・ノースブリッジ
スローペースで先行して、溜めた脚を使うタイプ。出遅れも多いように、ゲートで待たされると不安もあるが、スムーズなら力を出し切れる。
前走は状態面も良かっただけに、スタート前のアクシデントからの出遅れと不運だったものの、いつもならそれで終わっていたレースでも、G1馬たちを相手に最後まで脚を伸ばせたことが、今の充実ぶりを物語っている。あとは、展開と位置取り次第か。鞍上も考えて乗ってくるでしょう。
・バビット
前走オールカマーでは、1年7か月振りのレースでしたがスローペースを逃げ粘り4着と好走。そのオールカマーでもそうでしたが、この馬が得意なレースはスローペースから残り4ハロン付近で加速していくレースを得意としています。
この辺りは、ジャックドールと似たようなタイプだと言えるでしょう。あとは、同型との兼ね合いがカギ。自分の競馬が出来るかどうか。
・パンサラッサ
ハイペースというかマイペースで逃げて、どれだけ粘り込めるかという競馬。距離は2000mでも行けるものの、東京コースでは距離も直線も少し長いかも。
東京コースであれば1800mが良さそう。ノーマークで活かせたら怖いが、東京2000mは逃げ馬が不振で。
・ポタジェ
前走や宝塚記念では、夏バテ、暑さにやられて体調がいまいち。
元々は叩き良化型。58キロに良績ないが、近走本格化しており、近2走の58キロはこなせなかったというより、先に伝えたように状態面がいまいちだったことが大きい。
東京の時計勝負にも対応可能。大阪杯でも見せたように、持久力を求められる流れで、流れに乗って差してこれるタイプなので、先行馬が揃った今回は状態さえ整っていれば力は出せるはず。
・マリアエレーナ
前走はハンデ戦ながら牡馬混合戦で5馬身差の圧勝。ハンデ戦にも関わらずあれだけの着差を付けたのだから、力を付けていると見たい。
現に、その小倉記念直前に調教でも自己ベストを更新していた。タイプとしては瞬発力勝負ではなく、持続力勝負で長く脚を使うタイプで、舞台やメンバー構成的には合っている。あとは、休み明けと力関係次第。
・ユーバーレーベン
近走パッとしないものの、本質は2400m以上の距離が合っているタイプ。そのため今回も距離は短いと思うが、先行勢総崩れの流れになるくらいの展開であれば、漁夫の利で一発あっても。
基本的には持続力勝負が向いている。2000mだと追走に苦労してしまう。
・レッドガラン
持続力を活かして長く末脚を使うタイプ。
ただ戦績を見ても、G3までというタイプでG2以上、それもG1でも敷居は高そう。状態の良さを活かしてどこまで。
最終追い切り高評価馬
・カラテ
最終追い切りは坂路で、単走追い。馬なりながら弾むような柔らかいフットワークで馬体重を感じさせない軽やかな動きが目立った。中間もウッドの併せ馬と併用で調整されており、ここへ向けて調整は万全に思える。
・ノースブリッジ
最終追い切りは、自分の見たサイトだと単走表記になっているが、実際は自厩舎の前を走っていた馬2頭と最後、併せ馬のような形となり先着を果たしている。意図としては併せではないかもしれないが、最後前の馬を抜き去る脚はかなりのもの。
前走も状態は良さそうだったか、今回さらに上げてきているよう。間隔は詰まっているが、ここへ向けてしっかり追われてきた点は評価できる。
・マリアエレーナ
最終追い切りはウッドの外目を単走で気分よく駆け抜け、少し強めに追われながらラスト1ハロン11.4秒とキレを見せた。
先週も松山Jを背に、単走ながらしっかり追われ好タイムをマーク。休み明けですがきっちり仕上がったようです。ここへ来て急成長しているところが、調教でも伺えました。
・ジオグリフ
最終追い切りはウッドで併せ馬を追走し併入。ただし、手ごたえは終始十分で軽く抑えるくらいに気合は乗っていたことを考えれば、セーブしたと考える方が良さそう。それくらい仕上がっているし、中間も併せ馬を先行してのものだが先着を果たしており、いきなりからやれる態勢。
レース展開予想
まず注目は逃げ争い。パンサラッサは近走スタートは普通でも出脚が速くなく、先手を取るまでに時間が掛かっています。
そんな中で引いた3番という枠。出脚が遅いという特徴を踏まえても、東京芝2000mのコース形態を考えれば(初角まてまの距離が短いので外枠から先行するのは大変)、なんとか先手を奪い切るとみています。
そうなれば、いつものパンサラッサのペースとなるので、速いペースで逃げていくでしょう。
その後は、外からバビットが追いかけ、ジャックドールはその後ろ。内からはマリアエレーナ辺りが先行する隊列。
序盤のカギを握るのは、パンサラッサとバビット。パンサラッサは矢作調教師も逃げ宣言しているくらいだし、何が何でも行きそう。バビットは、馬自体はこれまでほとんどスローに近い逃げしかしていないので、そんなに絡んで行きそうにないものの、鞍上が怖い(笑)。
すんなりいけば、1000m通過は57秒台後半あたりか。そうなるとある程度しまった流れになり、追走力が問われるレース質となりそう。
特に3歳馬3頭はこれまでスローの競馬で好走してきただけに、ここで追走力が問われることとなるでしょう。(イクイノックスはダービーで締まった流れを2着していますが、後方からの競馬で追走は出来ていないと見ています)
その後は、残り800m辺りから、ジャックドールがいつも通りジワジワ仕掛けてくるなら、さらに前傾戦のタフな差し競馬になりそう。
また、直線では、先週までは各馬内を空けて直線外目を通っていたものの、今週からBコース。この辺りで有利不利が起こる可能性も。その点は、土曜日で見極めたいところです。
ということで、天皇賞・秋の展開予想してきましたが、現時点としては、やはり締まったタイトな流れで、道中の追走力と最後のスタミナが要求される差し競馬となるのでは?とみています。
最終予想印
◎カラテ
○イクイノックス
▲ジオグリフ
△ジャックドール
△マリアエレーナ
△ノースブリッジ
◎カラテ
土曜日の競馬を見ても、やはり差し競馬の傾向。さらにペースは流れるので余計に差しが決まりそう。そんな中でも、マイルG1の激流を経験しており、追走には慣れているこの馬を本命に。
正直力関係はやってみなければ分からないものの、2000mで重賞を勝った前走の内容が鮮やかだった。
斤量負けもしないし、実際にパンサラッサが作ったペースで脚を使った経験があるのもプラス。鞍上も含めて初G1に期待したいですね。
○イクイノックス
ポテンシャルでは、3歳世代No.1。ただまだ成長曲線のピークは先にありそうなだけに、現状でどこまで通用するかがポイント。
また、前走ダービーである程度の流れは経験したものの、今回はそれよりも速くなるし距離も短い。後方から一瞬の脚が武器だとは思っているので、長く脚を使う必要があるこの展開でどこまで成長を見せられるか、不安でもあり楽しみでもあります。
仕上げに関しては、天栄仕上げで間違いないでしょう。
▲ポタジェ
ハイペースの差し競馬で一発ありそうなのがこの馬。
やはり大阪杯でジャックドールの作ったハイペースを前目に付けて差し切った内容は強かった。
正直、瞬発力勝負では分が悪いので、東京コースとはいえこの展開・メンバーなら買いたい。前走で改めて前付する意識を植え付けているので、今回も後方に置かれるわけではなく、ある程度位置は取って行きそう。
そうなれば、また大阪杯の再現があってもおかしくないでしょう。
土曜日の東京芝で母父クロフネが3連対していたように、血統的にもマッチしそうです。
△ジオグリフ
外厩であるノーザンファーム天栄からいち早く帰厩し、ここへ向けてしっかり乗り込んできた。2400mから2000mに短縮することはこの馬にとって間違いなくプラスで、スローペースよりもペースが速くなりそうなことはこの馬に向きそうだと思います。
△マリアエレーナ
牝馬でハンデ戦ながら、前走の圧勝劇は本格化の証。相手は一気に強くなるものの、ハイペースの前崩れで差しに徹することが出来れば、差し込みありそう。
△ノースブリッジ
正直状態面だけで見れば、本命候補として買いたい馬。ただ、今回もいつも通り先行するようであれば、差し競馬を見込んでいるだけに積極的には買いづらい。ただし、前走のように少し出遅れるか、意識的に下げた競馬をするなら、ある程度脚を使えることが前走分かったので、2.3着までならあっても。
買い方
単勝・複勝:3
馬連:3-1.4.6.7.10 5点
3連複:3-1.4.6.7.10 10点
以上が、天皇賞・秋(G1)予想でした。ぜひ、予想の参考にしていただければ幸いです。
また次回はエリザベス女王杯(G1)を予定していますので、楽しみにていてくださいね。
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